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光線

「色彩」を勉強するためのやつ、か、文章貯めとくやつ
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掌編

羽根

その男は川岸に寝そべりながら、二羽のフラミンゴの会話を盗み聞きしていた。

「ねぇ叔父さま、」と、慎ましやかにフラミンゴは言う。
「わたくし、
欲しいものがあるんですの」
「おやなんだい、欲しいものとは。
言ってごらんなさい」もう片方のフラミンゴは興味深く聞く。
「心のなかに仕舞っておくのはもう耐えられないのです。
えぇ、言ってしまいますわ。
実は、わたくし
・・・」

ふいに声量が低められた。
寝そべっていた男は、それとなく上体を起こし、会話の内容に気を配る。

「・・・わっはっは、やれやれ、
お前さんの物好きなことといったら、まったく」

会話を聞いた男の顔に思案の色が浮かび、
しかしそれはすぐ消えた。
男はかたわらに置いてある猟銃を手にし、冷ややかな目つきで照準を覗く。
二羽のフラミンゴは会話を続ける。

「ねぇ、叔父さま。叔父さまの
欲しいものはなんですの?」
「私の欲しいものかい?」

男は、鳥類の言語が、人間達のそれと違う決定的なところを考えていた。
ただ高音を響かせるだけではないらしい。
つまるところそれは、音の美しさに価値の置かれた、傲慢さにあると、
男はそう結論づけた。
それから男は弾倉に弾を込める。

「あら、叔父さま、
それでしたら従兄弟のお兄さまが、
余分にお持ちなのを一つ頂けばいいのですわ」
「ん、、、なんだね。
お前さんは私に、あの男の使い古しを分けてもらえと言うのかね。
ふむ、確かにそうすれば手間をかけることなく求めるものが手に入るが、
年少のものに情けをかけてもらうような真似は、
私のしょうには合わないよ」
「まあ、ごめんなさい。
わたくしの配慮が足りなかったようですわ、叔父さま。
ねぇ、お気を悪くなさらないでね」

パン!

会話の流れ上、姪にあたると思われる方のフラミンゴを、
男は猟銃で仕留めた。

もう一羽の叔父にあたるフラミンゴは、素早く飛び立つ。
男はとっさに猟銃で狙いを定めるも、
二回目の射撃は空を切った。

動揺とか不安とか、狼狽、焦燥とか、
彼らの化けの皮が剥がせると思っていたのに拍子抜けだ。
男は、立ち尽くし天を仰いだ。
澄んだ青緑に挿す、薄ピンク色。
フラミンゴは優雅に飛び去っていった。

ふと気づくと、仕留めたハズのフラミンゴが微かに息をしている。

「、、、まあ、猟師さん
、、
素敵な羽根飾りをつけてますね、
一つ、、くださらない?、、」

フラミンゴはゆっくりと囁くように喋り、そのまま眠るように息耐えた。
水面を漂う、穏やかな血の膜。
天空からのやわらかいまなざし。
男は、自分の帽子から羽根飾りを一つむしり、死体に手向けることにした。

、、、いや
、、むしるんじゃなくて、せめてハサミでも使えば良かったか?

男は小さく舌打ちをする。




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-4 Comments

梨木みん之助 says..."も、もしや・・"
男の羽?帽子の位置?・・羽飾り=「羽に結びつけるやつ、ふさふさなやつ」ということで、ピンポイントに答えると、ともにAで始まる会社のやつでしょうかねー?
あれは脱げないからむしるしかないでしょうねー。ハサミでもいいけど
・・?
2016.10.08 04:14 | URL | #- [edit]
花是 says..."Re: も、もしや・・"
ひぇーごめんなさい.推敲しよーっと。いつか
メタファー的なオチは無いです、いや、てかオチないですね。これ
駄作だーぃ。0o0 。
2016.10.08 12:05 | URL | #- [edit]
梨木みん之助 says..."いえいえ、駄作どころか・・"
第21回自作小説トーナメント第3位おめでとうございます。
このトーナメントは、参加者が少ない割には投票数が多いのが特徴です。
きっと、多くの小説つうの方々の票が集まったんだと思います。
私のブログの結果まとめページ
http://minmokkos.blog.fc2.com/blog-entry-45.html
にリンクを貼らせて頂きました。ご了承下さいませ。
2016.10.12 20:49 | URL | #- [edit]
花是 says..."Re: いえいえ、駄作どころか・・"
何かにつままれた気分です・・(u_u)
フォックスかなぁ (☉·̫☉)
2016.10.16 00:28 | URL | #- [edit]

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